[2009.07.30] 君は汚い言葉で僕を罵った

君は異国の金貨を口にくわえながら走り去り、僕はそれを遠くの部屋で妄想している。溢れた単語を集めてみても、僕はまだ動き出せずにいるのだ。
白い部屋には鬱屈した空気が充満している。何年も前から変わらない空気は埃となって所々に腰を据える。僕は何度読み返したか分からない小説を投げ捨て、その後それを塵になるまで破いた。それは僕に許された「空気を具現化する手段」なのであった。ただの紙切れになった「それ」を見やり、僕は手元のキャスターに火を点ける。暗い部屋が一瞬明るくなった、様な気がした。何故かその時僕は許されたいと思い、そして願った。キャスターの煙は空気の充満した部屋の 中で、僕を包みこもうとしている。風の無い部屋で煙は、僕を包み込もうとしている。そして動き出そうとしている。

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