カッコーの巣の上で

指をさして可哀想な人をずっと探している。白い壁にもたれかかって汚い息を吐いてる。
自由も純潔も君の体も札束に変わった。それでまた何かを食べては吐き出す。

カッコーの巣の上で僕は待ってる。ありふれた救い、失うという意味の許しを。
お洒落な服を着て君は待ってる。貸し借りする優しさと途切れた2月のフィルムを。

結局何も変わらないんじゃないの?

カッコーの巣の上で僕は見ていた。スラムの少女が汚されるのを、砂みたいになった犬の死体を。
可愛らしい服を着て君は見ていた。その白い袖で何を拭ってる?お願い僕に季節をかえして。

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