傷付いた兵士が摘んだ花束、彼女はそれを汚いと言った。
いつか君はそんな童話を話した。
そして何かを無くした。
貸し借りするだけの優しさで、君はバランスをとった。
途切れていくフィルムを補うように。
気付けないだけ 僕は まだ白痴のままで
君にはいつからか顔が無い
白い森で熊と踊る君のどこにキスすれば良い?
途切れていく。
笑っている様な気がしていた。
泣いている様な気がしていた。
それすら。
気付けないだけ 僕は まだ白痴のまま
君にはいつからか顔がない
気付いている 僕には何も出来ない事を
僕にはたぶん君を救えない
白い森で熊と眠る君は誰の為に失った?あの花束も。
そして今はもう僕は君のどこにキスすれば良いか、解るよ。